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唐木の歴史について
唐木とは「からき」や「とうぼく」といわれ、日本では紫檀(シタン)、黒檀(コクタン)、鉄刀木(タガヤサン)が「唐木三大銘木」とされています。
唐木は基本的に水に沈む堅い木で、上記のもの以外にも白檀(ビャクダン)、伽羅(キャラ)、花梨(カリン)といった薫香木など、熱帯地方から日本への輸入されていた重硬な木材全般の総称です。
唐木の歴史は古く、奈良時代に中国(当時の唐)経由で輸入されていたために、「唐木」と呼ばれるようになりました。
唐木が遣唐使船で初めて持ち込まれた時は、「薬」として輸入されていたため、今でも当時の薬の材料が目方売りだった名残で、唐木の原木の売買は計り売りとなっています。
当初は貴重なものだったため、一部でしか使用されていませんでしたが、遣唐使の行き来が増えるにつれ広まっていき、西日本を中心に寺院などの建材や貴族の家具や楽器、仏壇、位牌など多種多様なものにも使われていきました。
唐木は貴族の文化の中で発展してきたため、繊細で華やかな細工が施されており、その細工や技術は時代とともに進化していったのです。
唐木の特徴と魅力について
唐木は硬く、重く、ざらざらとしており、釘などは一切使えないといった特徴があります。
しかし、その短所ともいえる特徴をもつ唐木は、職人の技で徹底的に磨きあげられることで、美しい木目や光沢、色、質感、滑らかな手触りが魅力の木となるのです。
その上、もともと木の香りが虫を駆逐するといった特徴もあるため、中国では窓枠や建具、家具を中心に用いられてきました。
日本では朝廷のあった京都や大阪の公家文化の中で発展したため、細かく優美な唐木細工が生まれ、それが東へと広まっていったようです。
貴族文化の西の細工は華やかで「大阪唐木指物」と呼ばれていたのに対し、江戸の唐木細工は武士文化だったため、シンプルな造形美が江戸の唐木細工の特徴とされ、「粋」を大切にしていました。
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