世界有数の大津絵取扱い業者が教える『真贋のポイント④』

2022/6/22 19:30

大津絵とは、江戸時代、東海道の大津宿で売られていたお土産品です。

明治時代に鉄道の普及や、お伊勢参りへの衰退化により、旅人の数が減り、大津絵は衰退していきました。

大津絵を得意として、数々の博物館、美術館に貸し出しや、納品をして、大津絵の審美眼に定評ある当店ならではの、大津絵の真贋のポイントをお伝えしようと思います。

 

⑨カッパ刷り

大津絵は、江戸時代の絵描きからもリスペクトされていたようで、円山応挙や、伊藤若冲も大津絵の画題を描いております。

そういった絵師が、大津絵を真似て描いている作品もあり、それらは大津絵かと聞かれると、大津絵の画題を踏襲した江戸時代の作品と答えます。

中には無落款の作品もあり、大津絵として流通してしまっている物もありますが、大津絵は、カッパ刷りという型紙をくり抜いた箇所に刷毛で色を塗るという技法なので、それを踏襲していなければ、大津絵とは呼べません。

カッパ刷りかどうかを判断するのは、所々にはみ出した滲みの箇所があったり、輪郭線に沿わない箇所が見極めのポイントです。

困った事に、カッパ刷りを使って作っている作品も中にはあり、それらは大津絵師とは別の大津絵作品という面倒な言い回しになります。

基本大津絵は、大津宿で売られていた民画なので、絵師が描いたのは模倣と言わざるをえません。

⑩二枚継の紙

大津絵の紙は、半紙サイズの大きさで、縦30cm程、横22〜24cm程の大きさです。

この紙を縦に繋ぎ、一枚の紙として大津絵が描かれます。

よって、横の紙が30cmを超えたりする場合は、要注意です。

しかしながら、私が近年発見した作品には、この紙継がない作品がありました。

大津市歴史博物館の横谷学芸員に尋ねた所で、やはり大津絵で間違いなく、この様なイレギュラーな作品もあることが分かりました。

しかしながら、100点以上大津絵を扱ってきて、2点しか見たことがないので、そこまで気にする必要はないかもしれません。

 

大津絵研究の第一人者、クリストフ・マルケ氏の調査によると世界に散らばった大津絵の数は800点程だそうです。

未だ未発見の大津絵も出てきたとして1000点の大津絵しか存在しません。

古美術天宝堂では、今までに100点を超える大津絵を取り扱ってきました。実に世界保有の1割の大津絵です。

当店では、大津絵の買取と販売を強化しております。

大津絵の買取のご依頼は、東京日本橋1丁目に店舗を構えます、古美術天宝堂にお任せ下さい。

 

画像は、フランスパリにて開催された大津絵展に当店から貸し出した大津絵屏風(荷持奴、瓢箪鯰、釣り鐘弁慶、金太郎)、不動明王。

渡仏し、貸し出した大津絵屏風を観覧する代表増田。

脳科学者の茂木健一郎さんに当店の大津絵の取材を頂いた記事。

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