九州まで骨董品の買取に行ったけど『のれんに腕押し⇒別府温泉』
2022/6/9 16:57
当店は、高価買取専門店アワードにて、3年連続グランプリ受賞の東京日本橋1丁目に店舗を構えます、古美術天宝堂です。
骨董品の買取において、印象に残っているお宅のお話です。
九州の別府市から骨董品の買取ご依頼を頂戴致しました。
予めお品物の画像を頂戴していたので、その中の壺に心惹かれ、50万円のお値段を付けさせて頂き、他にも色々お値段を付けさせて頂きました。
「来て頂きたい」というので、壺を売って下さるのでしたら、ご訪問させて頂きます」という旨伝えましたら、承諾が得られましたので、お伺い致しました。
大変広いお宅で、リビングに通されると、頂いた画像にはないお品物も点在しておりました。
早速、件の壺を見させて頂く事に。
思ったより良いお品物でしたので、「50万円という査定価格でしたが、60万円お支払い致します」と申し上げると、
「そんな値段じゃ売らないよ」とおっしゃられます。
「この壺を売っていただく事を前提にお伺いさせて頂いたのですが?」
「買っているのはもっと高いんだ!」
まぁそうでしょうけれども、暖簾に腕押し、埒があきません。
「では他のお品物も見させて頂きますね」
と申し上げ、室内の品々に値段を付けていくと、
「それは他の業者に売る事が決まっているんだ」と断られます。
(では何故呼んだんだ!?)と叫びたくなる気持ちを抑えて、隅に転がっていた可愛らしい古伊万里のコロ茶碗を二つだけ買わせて頂きました。
「あんなもの買ってどうするんだか・・・」
そんな捨て台詞を背中に受けて、意気消沈して、友人の業者の所に向かいました。
「こんな所まで来て、大変だったね」
労いの言葉と共に、美味しい地酒と地元料理をご馳走になり、折角別府まで来たんだったら、別府温泉に入らないとね、秘湯の様な所に行き、命の洗濯をしてきました。
画像は、別府タワーと愛車のハイエース 水曜どうでしょう同志です。